乳児湿疹
乳児湿疹とは、1歳未満の乳児の皮膚に発生する湿疹です。特に、皮脂の分泌が盛んな部位(頭皮や顔など)に発生しやすい特徴があり、分泌が盛んになる生後3から4ヶ月が乳児湿疹のピークとなります。ます。湿疹は、赤いポツポツだったり、かさぶたになったりと、その形状は様々なものがあります。乳児湿疹は、下記に示すように複数の種類に分けられます。
新生児ざ瘡 | 乳児に発生するニキビ |
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乳児脂漏性皮膚炎 (乳児脂漏性湿疹) |
黄色い痂皮(かさぶた)が皮脂の分泌が盛んな頭皮や首、顔、脇の下などに発生 |
接触性皮膚炎 | おむつやよだれで皮膚がかぶれてしまった状態 |
皮脂欠乏症 | 皮膚表面の皮脂が少なくなり、乾燥している状態 |
皮脂欠乏性湿疹 | 皮膚が乾燥して、炎症を伴う湿疹が発生した状態 |
乳児湿疹とアトピー性皮膚炎の
違い
アトピー性皮膚炎は、生まれ持った体質により引き起こされる皮膚炎で、乳児湿疹として発症することもあります。乳児期が過ぎても症状が続く場合、アトピー性皮膚炎が疑われます。
子ども・乳児の蕁麻疹
蕁麻疹は子どもによく起こる症状です。皮膚が部分的に赤く盛り上がり(膨疹)、痒みを伴う疾患です。急激に症状が起こることもありますが、症状は数十分から数時間程で自然に解消することが多いですが、中には数日かかってしまう場合もあります。「何か体に合わないものを食べたのではないか」「何か触ってしまったのではないか」と受診されることが多いですが、原因が特定できないケースが多いです。小児ではウイルス感染がきっかけとなることもあります。
注意したい症状
下記のような症状が確認される場合、アナフィラキシーショックのリスクもあるため、速やかに医療機関を受診しましょう。
- 喉の症状(痒みやかすれ声など)が起こる
- 瞼や唇など顔が腫れる
- 腹痛、吐き気・嘔吐などの消化器系の症状が起こる
- 咳払い、息苦しさや喘鳴(ゼイゼイ、ヒューヒューという呼吸)を伴う
蕁麻疹の原因
何らかのきっかけで、ヒスタミンと呼ばれる物質が過剰分泌されることで現れます。
数多くの原因が考えられ、原因に応じてアレルギー性、非アレルギー性に分類されます。
アレルギー性の蕁麻疹
- 食物に対する反応(食物アレルギー)
- 薬物に対する反応(薬剤アレルギー)
- 植物・昆虫などに対するアレルギー
など
非アレルギー性の蕁麻疹
物理性蕁麻疹 | 冷たいものや外気に触れる、日光を浴びる、 肌を掻く・圧迫するなど刺激することで起こる |
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コリン性蕁麻疹 | 発汗によって起こる |
特発性蕁麻疹 | 原因が分からない |
子どもの汗疹(あせも)
あせもは、痒みや発疹が現れる皮膚疾患です。病名の通り、発汗量が多い首や関節に起こりやすいです。
汗疹の原因
汗腺(汗を作り出して分泌する器官)が詰まることで汗が溜まって起こります。
汗腺の詰まりは、ほこりや汚れ、汗に含まれる分泌物が固まったものが原因となります。汗疹を予防するには、汗をかいた状態でそのまま放置せず、こまめに汗を拭き取ったり着替えたりしましょう。寝汗をかいた場合は、朝にも沐浴を行うことがおすすめです。
汗疹の治し方
水晶様汗疹(白っぽい発疹)
水晶様汗疹は、放置していても多くの場合、数日で解消します。また、自覚症状も乏しく、経過観察で対応します。
紅色汗疹(赤い湿疹)
紅色汗疹では、炎症が悪化して痒みや痛みが現れる場合、痒みを軽減する抗ヒスタミン薬、炎症を抑制するステロイド剤を使って治療します。