発達外来のご予約は前週木曜までにお電話でお願いいたします。
子どもの
自閉スペクトラム症(ASD)
自閉スペクトラム症(ASD)は発達障害の一種で、特定の興味・行動に対して強いこだわりがあり、コミュニケーションや対人関係に苦手を示します。男児に認められることが多いです。また、アスペルガー症候群も、広義の自閉症スペクトラム症に該当します。
自閉スペクトラム症(ASD)
の原因
原因は明確になっていませんが、先天性の脳機能の障害、胎内での環境が影響しているのではないかと考えられています。
両親の育て方が影響するということはないので、ご安心ください。
自閉スペクトラム症(ASD)
の症状

- 1人で遊ぶのが好き
- 視線が合いにくい、もしくは不自然
- 抱っこを嫌がる
- 言葉が遅い
- 他の子どもに興味をあまり示さない
- 同じ行動を繰り返す
- 痛みに対して反応が薄い
- 名前を呼んでも反応しない
- 他人からの接触や音に敏感に反応する
- 自分のルールに強いこだわりを持つ
- 1つの物事に対して熱中して周囲が見えなくなる
上記に挙げた特徴が、1歳~3歳頃までに確認されるようになります。親御さんの中には愛着形成するのが難しいと感じる人もいらっしゃいます。
また、約3割の方には知能の遅れは認められないため、年齢を重ねるにつれて対人関係に大きな悩みを持つこともあります。
健全な愛着形成をし、将来の社会生活を上手く送るためにも、早めに診断を受けて、適切なサポートを受けることが重要です。
自閉スペクトラム症(ASD)の
お子様との接し方
自閉症スペクトラム障害(ASD)がどういうものか予め把握しておくことで、ASDなどの発達障害を持つ子どもと上手に接することができるようになります。優しく、ゆっくり接することがポイントです。以下も参考にしてください。
- 話す時は、具体的に丁寧に優しく伝えましょう。
- 話しかけられた場合、じっくり話を聞いてあげましょう。
- 悪いことをした場合、それを指摘し教えてあげることが必要です。
その際に大声を出したり、子供が怖いという状況にならないように注意しましょう。 - 思い込みやこだわりを強く示すという特徴を周囲の方が理解しましょう。
- 発達障害(神経発達症)の専門医に相談しましょう。
大空こどもクリニックの発達相談

当院の発達外来の初診では時間を1時間確保させていただいております。じっくり時間をかけて親御さんのお話を伺い、お子さんの様子も観察させていただきます。少し時間が長くなりますので、お子さんの好きなおもちゃをご持参ください。産まれた時の状況や、最近のご家庭での様子の具体的なことまでお話を伺うことになりますので、必ずお子さんの状況が一番わかる保護者の方とご来院ください。お子さんが集団生活をしている場合は、保育園の連絡ノートや学校の連絡帳、学校のテストなどをご持参ください。
発達障害はADHD, ASD以外にもあり、家庭生活や学校生活で難しさを感じる場合は障害がかくれている場合があります。学校は楽しく行けていて友達関係も問題ないが、音読がものすごく苦手で連絡帳の文字が自分でも読み取れない子が学習障害がかくれている場合もあります。また、友達がたくさんいて学校でも一見問題がないように見えても、実は先生の指示があまり理解できず学習面でどんどん遅れが出てきている子が軽度発達遅滞で実はサポートが必要なこともあります。似たように見える問題でも原因が違う場合はサポートの仕方も変わってきますので、このような場合は是非ご相談ください。また、不登校児の一部では発達障害を持ち合わせている児もいらっしゃいます。不登校児の相談もお受けしています。
子どもの発達のサポートはとても重要です。小児科医として成長のサポートはもちろんですが、その子が持って産まれた可能性を最大限に引き出せるように発達のサポートも全力でさせていただきたいと思います。子どもが医療機関で過ごす時間はごく一部ですので、家庭と教育療育機関そして行政(福祉)との連携がとても重要になります。そのお手伝いが少しでもできればと思っております。
発達の相談となると気が張ってしまい、「何となく行きにくい」と感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、ちょっとしたおしゃべりをする感覚でお気軽にご相談ください。
※発達外来のご予約は前週木曜までにお電話でお願いいたします。